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ウレタン塗装
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ウレタン塗装

ウレタン塗料とは?塗料の基礎を解説

ウレタン塗装のウレタン塗料は、「ウレタンを主成分」とした塗料で、主剤と硬化剤の2液を配合する塗料です。
硬化剤がはいる事で時間がかかりますが、常温でも乾燥します。
弊社では素材対応温度以下の60°~80°温度をかけ強制乾燥をしています。
ウレタン塗装の対応素材は、 ABS・アクリル・PCなどの樹脂素材・金属など様々な素材に対応可能です。
(但し素材との相性がある為、経験が必要)
美観に優れており機能性(透明性・耐候性・耐水性・耐薬品性・耐摩擦性・高光沢)にも優れている高品質の塗料です。
化粧品や美観を重視する自動車部品や家電部品などに、ウレタン塗料はよく使用されます。

ウレタン塗料のメリットとデメリット

ウレタン塗装のメリットは、樹脂にはもちろん、金属にも塗装する事が出来ます。
また、美観に優れており機能性にも優れている高品質の塗装です。
例えば、化粧品や美観を重視する自動車部品や家電部品などに、 ウレタン塗料はよく使用されます。
車の修理の時もウレタン塗料が使用されています。
但し、素材によってはシンナーが強すぎて 素材をダメにしてしまう事もありますので経験が必要です。
また、デメリットとして アクリル塗料やメラミン塗料と比べると塗料費が高く、 乾燥にも時間がかかります。
その為、焼き付け塗装のアクリルやメラミンに比べると 作業効率が悪く作業代も高くなります。

[使用目的]一般的な2液型塗料で、主に屋外にも屋内にも使用可。
[使用用途]化粧品・家電品・機械部品・自動車などに使用する。
[特 徴]透明性・耐候性・耐水性・耐薬品性・耐摩擦性・高光沢に優れている。
[短 所]コスト高と作業性ダウン。
[乾燥温度]60~100度 × 30~50分 など
[種 類]アクリルウレタン・ポリウレタンがある。

ウレタン塗装の塗装方法

アクリル塗装の塗装工程も、他と同様と同じく大きく分けて3工程です。
但し、下処理と下塗り工程が異なります。
①下処理(ヘキサン拭取)

②下塗り(ミッチャクロンなど)
③上塗り(ウレタン)
アクリル塗装の乾燥条件 (焼付温度)は、素材により60°~100°、30分~50分です。
強制乾燥で塗料成分中の90%以上のシンナーは揮発します。

[塗装可能な素材]ABS、アクリル、樹脂、金属
[価 格]メラミン塗装・アクリル塗装に比べると高い
[焼付温度] 60~100℃ / 30~50分程
[特 徴]屋内でも屋外でも使われる 美観と機能性に優れ、高品質

ウレタン塗装事例

▼画像をクリックすると詳細が見れます。

樹脂、クリア塗装(ツヤ塗装)、ウレタン塗装
PE樹脂、ウレタン焼付塗装、 金属調、マスキング塗装、手吹塗装
硬質塩ビ、ウレタン塗装、ピアノブラック、手吹き塗装
アクリル、ウレタン塗装、クリア塗装、量産、手吹き塗装
6ナイロン、ウレタン塗装、小ロット、多色、手吹塗装
ABS、3Dプリンター成形品、試作、ウレタン塗装

1. シンナーによるクラックの問題がある

ウレタン塗装における一般的な問題の一つに、シンナーによるクラックがあります。これは、塗装時に使用されるシンナーの種類や量が不適切である場合に生じやすく、塗膜が適切に乾燥せず、割れや亀裂が発生する現象です。

クラックの改善のためには、塗装ノウハウ(知識)はもちろんの事、素材・塗料・塗装方法など様々な塗装環境による原因追及と地道な密着テストが必要になります。

【問題解決のご提案】クラック問題を解決する塗装ノウハウ

提案

弊社ではクラックしやすい樹脂(ポリカ)への塗装を実現する技術があります。

樹脂の中でABSの次によく依頼があるPC(ポリカ)素材。
ポリカ(PC)素材はシンナーに弱く通常使用しているシンナーでは乾燥していく間に素材にクラックが発生したりします。
その為ポリカ素材を嫌がる塗装会社も多くあります。対策としては、ポリカ素材にはシンナーの種類を弱い物に変えるなどの工夫が必要になります。
なお、成型の状態によりサンプルでクラック等が発生しなくても量産で突然発生する事もあるので注意が必要です。
通常工程はウレタン塗装の1回塗が多いです。色、使用により2回、3回塗る事もあります。

                              

ポリカ ウレタン塗装 クラック
クラックを起こしやすい
樹脂(ポリカ)へのウレタン塗装

2. ナイロン・エンプラ系の密着不良を解決してほしい

ナイロンやエンプラ(エンジニアリングプラスチック)などの素材に対するウレタン塗装では、しばしば密着不良が問題となります。これは、これらの素材が塗料との化学的な結合を形成しにくい性質を持っているためです。

よって、塗装屋が基本嫌がる素材ですが、弊社では大歓迎です。ナイロンは種類が多い為密着テストが必要になる事もあります。

弊社では「ナイロン素材への塗装」において、

試作開発を実施するプロジェクトを2018年より行っております。

その結果、塗装業界では革新とも言える

「ワレンコート」の開発に成功しました

ナイロン・エンプラ系へのウレタン塗装もお任せください!

一般的には6ナイロン、66ナイロンが塗装可能と言われています。弊社ではこれまでの研究により、12ナイロンでも密着する事が確認できています。(宇部興産の12ナイロン試験済み) ナイロン素材はガラス入りが多く素材成型後ペーパーなど削る作業をしてしまうとガラス目が立ってしまい塗装した時にガサガサになります。直接素材にペーパーなどを当てない事が基本です。工程は下塗り(専用塗料)上塗りです。

<塗装可能なナイロン素材>

  • 6ナイロン
  • 66ナイロン
  • 12ナイロン

※上記以外の素材でも塗装可能な場合がございます。                   一度ご相談下さい。

3. ゴミ・ブツなどウレタン塗装の不良率に問題がある

塗装のゴミ・ブツは、製品に付着しているもの、空気中の浮遊物、塗料の中に混じっているものなど、複数の原因があります。

ゴミ・ブツの改善のためには、なぜ不良が生じたのかという原因分析と合わせて、塗装環境の改善が求められます。

塗装ゴミ・ブツ問題は、QCDとのバランス問題、しかし、高いQのためには塗装の科学が求められます

塗装ブツは10μmという微小な粒子からも発生してしまいます。それらを完全に無くし、高品質を求めると当然価格があがります。どの程度のゴミ・ブツが許容されるかは、塗装に求める要求品質によって異なりますので、しっかりとお客様のニーズを理解する必要があります。そのためには要求品質をランク分けして、求められるレベルでの塗装を実現できるよう現場をマネジメントします。

ゴミ・ブツ問題で当社にご相談いただくのは、「高品質」が求められる焼付塗装の品質管理です。航空部品や精密部品のように高い塗装品質が求められる部品において、不良率が高いと悩まれるお客様が少なくありません。塗装の品質管理には、「不良を出さないための取組」と「出てしまった不良を修正する取組」と2つの側面がありますが、後者のコストを下げるためには、前者に取り組む必要があります。トータルでの品質コストの削減を実現します。

塗装ゴミ・ブツ問題は、QCDとのバランス問題、しかし、高いQのためには塗装の科学が求められます
塗装の不良率低減で得られるメリット

不良率1%未満を実現する技術があります

当社では完全ゴミ対策のプロセスが組まれた石切工場(クリーンルーム)で、200社以上のお客様の塗装不良問題を解決しています。石切工場ではクリーンルーム内を無電状態にして静電気を無くし、空気の流れもコントロールして品物にホコリを寄せ付けないようマネジメントしています。

アクリル焼付クリヤーコート、ウレタンクリヤーコート等の高品質化、及び、ゴミ不良に関する不良率低減を目的に、日々改善を続けています。

表面に対し0.8㎜のブツゴミ不良の改善が出来ない。塗装不良が原因で検査がスムーズに進まず納期に間に合わない・・などの塗装問題、一度ぜひご相談ください。

塗装ゴミ・ブツ対策事例

●10,000個/ロットの高級車L部品も不良率1%未満を実現する技術があります。

【問題解決のご提案】品質問題でお困りのお客様

問題解決のご提案
提案
オークマ工塗の石切工場はクリーンルーム設備を抱えており、元は建築部品のメイン工場でしたがお客様の声によりクリーン環境を作り上げた、実践型改善工場です。
結果
自動車メーカーT社様のカードキー部品 従来塗装業者=ロット10000個に対し不良率約50%。 当社=ロット10000個に対し不良率約5%以下。

4.現在利用している塗装業者の運営管理に問題を感じている

現在、塗装業界において在庫・納期・品質などの管理業務を任せれる会社は非常に少なくなっています。

我々は、塗装会社ではあまりない品質管理課の設置や、マネージメントレビューなどを通じて、管理業務の方法を見直しプロセスの改善に取り組んでおり、大事な製品を安心してお預けいただけるいただける体制を整えております。

【問題解決のご提案】管理問題でお困りのお客様

問題解決のご提案
提案

常にお客様は急いでいます。納期がないお客様は最大のストレスを抱えております。だからこそ生まれたタイムリー管理。

お客様からの在庫確認・資料請求・環境資料等をタイムリーに報告する事ができます。

お客様の一刻の連絡が一番の信頼獲得です。

タイムリーこそお客様が求める一番の品質管理要求事項であります。

お客様の声

・いつも即返答頂き大変助かっております。
逆に頼ってばかりいて申し訳ございません。( I 社様)

・管理が出来る塗装屋さんを探していました。
御社とのお付き合いで管理の心配もなくなりました。(S社様)

5.短納期・小ロットで引き受けてほしい

1個からでも注文OK!小ロット多品種でもOK!高品質且つ短納期を実現するノウハウがあります!

一般的な塗装業者様は量産型で、試作ロットや小ロットは断る傾向にあります。

また、塗料はメーカからの注文で、自社で調色が出来る技術は持っておりません。当社には、試作・小ロット専用ラインがあり、試作塗装サービスは、1個からOK!自社調色OK!最短納期1日OK!と工業モデル業者様・デザインモックを製作されている方必見のサービスが充実しています。

自社調色は、色見本数百種類の中からお選び頂けます。

1個からでも注文OK!小ロット多品種でもOK!高品質且つ短納期を実現するノウハウがあります!

試作ロット・小ロットの注文で下記の悩みはありませんか??

1個や小ロットでは塗装は受けてくれない・・
明日にでもほしい!!でも、すぐには無理だろう・・
イメージ通りの色合わせが出来る塗装屋さんがいない
高輝度シルバーやパールや木目、デザインをしてくれる塗装はいないか・・
職人さんって気難しいそう・・一緒になって仕事してくれるかな??
当社の試作塗装が全て問題を解決します! その理由は「年間100以上の試作塗装」の実績があります。

高品質かつ短納期の問題解決事例

↓
case study1

塗装品質と納期が究極で、他社が断り続けた試作塗装依頼品

事 例

要求事項

超難易度MAXの品質要求事項

  • 素材ABS
  • 外枠0.6㎜のマスキング
  • 内枠20㎜のマスキング
  • 溝、色入れ。垂れ・透けなき事
  • 外観、全面磨き
  • 外観、ゴミ・ブツ一切NG
  • 外観、指紋・柚子肌一切NG
  • 自社調色3点
  • 生地2点のみ。予備生地なし
  • 納期3日間
↓
お客様の声

完成した商品にはお客様自身が「すごい!どうしたら出来るの?」と、歓心するより驚いた様子でした。

「オークマさんを知っていれば、塗装でこんなストレスありませんでした。」

塗装前
塗装前
塗装後
塗装後
case study2

マスキングが複雑×高品質要求×翌日納品の超難易度なご依頼品

事 例

要求事項

超難易度MAXの品質要求事項

  • 素材 : アルミ
  • 色 : 黒サテン
  • 色 : 黄色
  • マスキングレベル : 重度
  • 外観、ゴミ・ブツ一切NG
  • 生地1点のみ。予備生地なし
  • 塗料 : 既存塗料
  • 納期翌日
↓
お客様の声

翌日納期対応はどこにも断れ続けました。

マスキングも複雑だったので諦めるしかないと思っていました。

「無理な相談でしたが、オークマ工塗さんに対応して頂きほんとに助かりました」

塗装裏面
塗装裏面
塗装表面
塗装表面
case study3

色ムラやブレがなく、安定の安定が絶対条件の「色見本作成」のご依頼品

事 例

要求事項
超難易度MAXの品質要求事項(出来る限り安価で安定した品質商品を供給してほしい)
  • 用途 : 色見本帳作成
  • 素材 : ブリキ
  • 色  : 32色のカラークリヤー
  • 外観 : 品質高
  • 塗料 : お客様支給
  • 塗料条件
    色ムラやブレがなく、安定の安定が 絶対条件。
↓
お客様の声

正直に言うと他社とのコンテストでした。

オークマ工塗さんは、コストでは一番安いわけではありませんでした。

要求していた以上の安定した品質と、対応してくださった営業の方がとても親切で「ここでしよう」と決めました。

塗装前
塗装前

ウレタン塗装Q&A

ウレタン塗料は、優れた耐久性と耐候性を持つ合成樹脂塗料です。主にポリウレタン樹脂を基材とし、屋内外の様々な表面に適用されます。

主な利点は、高い耐久性、耐摩耗性、耐薬品性、そして良好な仕上がりです。また、色の種類が豊富で、長期間にわたり色褪せしにくいのも特徴です。

車両や船舶の塗装、工業用設備、床面、木工品、家具など、多様な用途に適しています。

ウレタン塗料は耐久性が高く、硬化後の表面は硬く丈夫です。一方、焼付塗料は乾燥が早く、塗膜が柔らかいため、異なる用途に適しています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。 焼付塗装 メラミン塗装・アクリル塗装・ウレタン塗装の違いを分かりやすく徹底解説!

ウレタン塗料は、刷毛、ローラー、スプレーガンを使って塗装できます。弊社では主にスプレーガンを使って塗装を行います。表面の下処理が重要で、塗装前には表面をきれいにしておく必要があります。

乾燥時間は製品によって異なりますが、通常は数時間から一晩です。完全に硬化するまで数日かかることもあります。よって弊社では強制乾燥という方法で硬化します。手離れを良くし作業性・納期短縮などにも有効です。

高温や直射日光を避け、冷暗所で密閉して保管することが推奨されます。また、開封後は品質が変わる可能性があるため、早めに使い切ることが望ましいです。

基本的には推奨されません。異なる種類の塗料を混ぜると、塗膜の品質が落ちたり、反応が起こる可能性があります。

定期的な清掃と、必要に応じて軽い研磨や再塗装を行います。強い化学薬品や研磨剤の使用は避け、塗膜を傷つけないように注意が必要です。