納品事例 [CASE STUDY]

アクリル素材、化粧容器の内面に塗装依頼!

製作データ DATA

塗装方法
手吹塗装
素材
アクリル
使用塗料
ウレタン塗料
公開日
2016年04月20日
納品No.
0189

製作者コメント COMMENT

今回の納品事例は「アクリル素材、化粧容器の内面にシルバー色を塗装してほしい」と、問い合わせがありました。

 

化粧容器への塗装で最も求められる品質は美観です。とにかく美観の品質が厳しい商品です。色ムラや塗料溜りはもちろん、ブツゴミ品質限度はあってないようなモノと言っても過言ではありません。

 

生産ロットは万単位で動く商品が多い為、クリーンルームの設備があるスピンドルラインで塗装する仕様が、業界的には一般に認識です。もう一つが「耐薬品性」です。化粧液が付着しても剥がれない・色落ちしないレベルの耐久性が求められます。

 

アクリル素材、化粧容器の内面にシルバー色を塗装してほしい??

 

化粧容器の内面に塗装すると、塗装膜の上に化粧液を入れることになります。この仕様は塗装屋からすると、絶対に無理な相談なのです。それは、塗膜に化粧液が常に浸している状態だから、絶対に塗膜の機能は維持しません。恐らく1週間も経たない内に塗膜の劣化が進むと推測されます。

 

塗料には「耐薬品」の機能はあります。通常耐薬品性の試験は「指定薬品の中に数分漬け置きしてから、クロスカットにて密着検査」や「布に漬けた薬品を10回擦る」など、JIS規格にある試験方法やメーカー独自の試験方法で評価をします。

 

塗膜劣化は無縁!化粧容器そのものが変化していた。

 

普通だと「出来ません」と断る塗装依頼でしたが、よくよく話を聞くと化粧容器自体が従来と違う仕様で作られていました。それは、アクリル素材の内面にポリエチレンの容器を入れて、その中に化粧液を入れる仕様になっていたのです。

 

つまり、化粧液と塗膜の接点は「無い」と言うことです。むしろ「美観」への品質要求が今まで以上に厳しくなっていることを、意味しておりました。

 

「美観」への品質要求が今まで以上に重要視されている??

 

容器の内面は外部環境からの影響は受けにくいです。もちろん100%ではありません。樹脂素材の静電気が帯びている以上、内面にもブツゴミの付着はあります。

 

しかし、外面に比べると圧倒的に影響は受けにくいです。アクリル容器の内面に除電ダスターをかければ、ゴミブツの付着は限りなく0%に近くなります。そこまでしてゴミブツの付着を軽減する施策を、化粧容器のメーカー様で開発されていました。

 

内面塗装の効果は美観にもあります。アクリル樹脂の内面のメタリックの塗装をすれば色ムラなく、キメ細かなメタリックの質感を創り出せます。更にアクリル樹脂の厚みがクリヤーコートの役割になり、より深みのあるメタリックの色目を演出します。

 

当然ポリエチレン容器にはコストが上乗せですが、それ以上に化粧容器の美観にこだわるメーカー様の意図が感じられます。

 

どのように塗装するかは現在非公開です。ただ、当社の「パイプ内塗装」の一貫です。内面に塗装をするニーズは、機能以外に美観も十分にある事実を知りました。

 

オークマ工塗の独自の技術「パイプ塗装」はこちらで詳しく紹介しております。

 

パイプ内塗装専用ページ

https://www.okumakot.com/casestudy/method/pipe/900

パイプ内塗装の納品事例のブログはこちらでご覧ください。

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